先日の日記で棋書の死活解説が誤っていると書きました。
http://goxi.jp/diary/137582
http://goxi.jp/diary/137585
著者は現役のプロ棋士だし、出版日も2010年8月14日と比較的古くないので、出版社と著者にこのことを指摘したほうが良いと考え、その誤りを指摘した内容の手紙(正誤の手順を示した碁罫紙を添付)を出版社に郵送しました。
その後何の返答もないので今日出版社に電話しました。
杭
「先日、碁の本の誤りを指摘した手紙を出しまして10日くらい経つのに何の返答もありません。どうしたのでしょうか?」
出版社
「ご指摘いただいた2点の誤りについては、社内で検討した結果増刷の際訂正することに決まりました。お返事については、増刷の際訂正してくださいとのことでしたのでしませんでした。」
杭
「手紙には『回答を求める』と書かなかったけど、読者から出版物の誤りを指摘されたなら返答すべきではないですか。それが常識だと思うし、著者が誤りを認めたかどうかわからない。」
出版社
「・・・申し訳ありません・・・・」
杭
「ところで、私の手紙を著者の○○先生に見せましたか?」
出版社
「いえ、○○先生は手紙を見ていません。」
杭
「ええー!著者に見せていない。私は○○先生の住所がわからないから貴社に郵送しましたが、手紙の宛名は貴社と○○先生の連名にしましたよ。それに、読者から寄せられた記述内容誤りの指摘を出版社だけで正否を判断したり訂正できるんですか?」
出版社
「・・・権利はわかりませんから・・・・」
杭
「出版社の人間である以上『権利はわかりません』なんて言い訳は通用しないでしょ。著作権にかかわることでしょ。」
出版社
「・・・・・・・」
杭
「いずれにせよ、私の手紙を○○先生に回送した上で、お返事の手紙をください。」
出版社
「わかりました。」
あきれてしまいました。
コメント
04月12日
22:01
1: mikoinrp
結局常識の問題だと思います。
道ですれ違った時のあいさつだって返事もしないで通り過ぎれば人は呆れます。
04月12日
23:33
2: -
この本持っています。
解いていて気づかなかった自分にもショックでした。
04月13日
22:06
3: 利根川の杭
mikoinrp さん
なんとなくですけど、私が常識と思っていることと出版社の常識は少し違うみたいです。
『詰碁を作っておりますと、簡単な手を見落としたり、正解が二つある問題ができたりしがちなのもので、そういうことがないよう注意をしていても、時には手抜かりができます。ですから御注意をいただくと大変助かります。』
これは橋本宇太郎先生の詰碁歳時記の冒頭にかかれている言葉です。
私は詰碁作家は全員同じ気持ちだと思って誤りを指摘したんです。
ところが出版社は本の内容に対するクレームか反論みたいに受け取ったのかもしれません。また、上記の詰碁作家の気持ち全然わかってないですね。
すーさん
私だって解けない詰碁がごまんとありますし、失題に気づかないことのほうが多いですよ。