利根川の杭さんの日記

(Web全体に公開)

2012年
08月05日
14:59

碁盤


今日の囲碁フォーカスで紹介された碁盤師の技と碁盤はすばらしかったですね。

あの碁盤はいったいいくらくらいするんだろう?
国産しかも宮崎県綾営林署の山に生えていた榧の木から作られたものだったら1千万円以上だろうな。

それを見ていて思い出したのは20年位前の棋道の記事でした。
宮崎県綾営林署の山の北斜面に生えていた榧の大木が数年前に落雷にあって縦に半分削がれました。その木が伐採されて競にかけられ1㎥あたり2千万円(くらいだったと思う)で競り落とされた。
競り落とした人はもちろん碁盤を作るため。

榧の原木を碁盤にするために最初に行う工程は丸太を適当な長さに切るのですが、その方法は与作がすごく大きな鋸を使って人力で切るんですよ。切ったあとの小口がきれいでしたね。
北島三郎の与作は何回も聞いたことがあるけど、その写真と記事を見て与作の仕事が初めてわかりました。

そのあと碁盤の大きさにするまでは機械で切っていました。
競り落とした人はその製材作業中は生きた心地がしなかったようです。木の中に傷や空洞は競のとき表面に現れないですからね。その木は無地に碁盤の大きさになりました。
たしか碁盤が3面とれたようです。それを表面に蝋を塗って寝かせる(1年くらいかな)。
ここまでが棋道の記事でした。

寝かせた後碁盤師が碁盤に仕上げるんですが最終的にどんな碁盤になったかわかりません。

囲碁フォーカスに出ていた碁盤は柾目であることは間違いないと思いますけど、普通の柾目かな、それとも天地柾、四方柾?
ぃーね!

コメント

2012年
08月05日
21:55

1: -

 こんばんは。
 番組の中で紹介されていましたが、太刀に漆をつけて碁盤の線を引くとき、どうしても太刀を押し付けた跡が碁盤の端についてしまうが、榧の木は弾力があるので半年ほどでふくらんで跡が消えてしまうそうです。よく榧の木は弾力があり手に負担がかからないと聞きますが大袈裟でなかったんですね。
 碁盤師の跡継ぎ、頑張ってもらいたいですね。しかし1千万円の碁盤、購入する(できる)日本人いるんでしょうか。中韓の人は碁盤、碁石、碁器といった棋具に価値を見出しているのでしょうか。先行き不安です。

2012年
08月05日
22:36

1千万円でも2千万円でも高価な碁盤を買う日本人は結構いると思いますよ。
私が住んでいる町の内科医(今は故人)が相当高価な碁盤を買ってその碁盤開きの碁会に呉清源を招待して碁盤の裏に揮毫してもらったという話を聞いたことがあります。50年くらい前のことだと思いますけど当時でもそのくらいの値段だった可能性はあります。
中国は日本のような足つきの碁盤は使わないと思います。
テーブルの上に1寸か2寸の碁盤を置いて底が平らなかまぼこ型の碁石(石がずれない利点がありますね)を使って碁を打つみたいです。ですから日本のように高価な碁盤と碁石は作らないし売られていないと推測します。
榧の足つき碁盤、日向蛤の白石、那智黒の黒石、桑か桜の碁笥という工芸品文化は日本独特でしょう。

棋譜作成
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