小さい碁盤の置き碁で、9路は3*3に置石が在り、13路は4*4に置石があります。
3*3に単独で、石がある場合の特徴は
1.確実に隅の実利を一手で確保できる
2.上からの圧迫を受けやすく、模様の発展性には欠ける
3.変化が少ない
4*4星に単独で、石がある場合の特徴は
1.一手で隅を占めて辺にスピーディーに展開できる
2.中央へ向けた発展性に富んでいる
3.三三に侵入されると簡単に生きられる
4.上を逆に言えば、相手の侵入を誘って厚みを築き、中央での勝負に強くなり易い
このような特徴・石の性格があります。
三三は守りに強く、星は攻めに強い。
即ち9路の置き碁では、まず石の連絡など守りを重点的にマスターすることが、置石の特徴を最大限に生かすことになるため、上達しやすい。
囲碁きっずで推奨している、9路で10級近くまで鍛え、13路へ移行していくというのは、こういう置石の特徴を考え、守りの不安がある程度解消されてきた10級近くになってから、星の特徴である攻めを重点的に学び始めるのが、進歩が早いのではないか?
先人たちは、こうした石の特徴を踏まえ、早く上達できるように覚える順番を考えて、置石の位置を決めたのではないかと、この頃考えたりしています。
昔は19路だけでしたので、置石が星に限定されていましたので、守りに難があり、上手にいいように打たれて、なかなか早い上達を目指すのが難しかった。
井目風鈴といって、三三にまで置石がある置き碁もありますが、実際に打たれているのを見たことはありません。
これが9路ですと三三に置石が在るので、石の守り方を教えますと、あっという間に上手を倒せるようになってきて、囲碁の面白みにはまってきてくれる割合が増えてきてくれます。
急いで、13路に移ることを考える初級者が多いのですが、まず守りを固めて、正しい守りが攻めにつながることを9路で覚えてから、13路で本格的な攻めを覚えるほうが、上達が早いのではないかとこの頃考えています。
13路の置き碁対局を見ていますと、守りの破綻で黒がぼろぼろになっている碁をかなり見かけます。
守りがしっかりしている攻めは、反撃が難しいのです。