利根川の杭さんの日記

(Web全体に公開)

2011年
12月08日
19:24

ヨセ・絶対計算


いつぞや王メイエン先生の本は買わないと言いながら、一昨日本屋でパラパラと立ち読みした感触が良かったので同先生著「ヨセ・絶対計算」を買いました。
形勢判断における地の数え方は、その部分を打つ確立が黒白五分五分ならば、黒が打った場合の目数と白が打った場合の目数を折半するのだそうです。

この図だとAに打つのは黒白ともに後手なので確立は五分五分。
黒Aと打てば黒地20目。白Aと打てば黒地0目。
これを折半する。 (20+0)÷2=10
従って、ここはこの状態で黒地10目。

┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼
●●●●●●┼┼┼┼
○○○○○●○┼┼┼
○○○○○A○┼┼┼
●●●●●●○┼┼┼
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼


この図だと黒からBにハネツグのと白からAにハネツグ確立は五分五分。
黒がハネツグと黒地8目、白地7目。白がハネツグと黒地7目、白地8目。
「この確立は五分五分だから、結局黒A、白Bのサガリサガリを加えた形で地を数える。従って黒地8目、白地8目である。」とのこと。
あれれ、上記の折半の考え方だと黒地7目半、白地7目半じゃねえの?と疑問に思ったけど、地合いの差は両方同じだから、ま、いいか、と無理に納得している。

┏┯┯●┯┯┯
┠●┼●┼┼┼
┠┼┼●┼┼┼
A●●●┼┼┼
B○○○┼┼┼
┠┼┼○┼┼┼
┠○┼○┼┼┼
┠┼┼○┼┼┼
○○○○┼┼┼
┠┼┼┼┼┼┼


それでは実戦で頻繁に現れるこの図は黒白それぞれ何目と数えて形勢判断をするのだろうか?なお、×は地を数えるための境界線です。

┏┯┯┯┯┯┯┯×┯┯┯┯┯┯┯┯┯┓
┠○○○×┼┼┼×┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠●○●┼○××○┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼●●┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┨
┠┼┼×┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼×┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼×┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
××●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┠┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┨
┗┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┷┛
ぃーね!

コメント

2011年
12月08日
19:41

めいえんさんの感覚は他の棋士とは一線を画している印象受けますし好み分かれそうですね。

この段階だとなんともいえなそう(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

2011年
12月08日
21:25

基本的には確率の期待値と考え方は一緒ですね。
サイコロを振った時に出る目の期待値は3.5とかいうのと一緒です。
両後手の場合、どちらが打つ確率も1/2ですので、一番上の図だと、黒地20目になる確率が1/2、0目になる確率が1/2なので、
20×(1/2)+0×(1/2)=10
よって黒地の期待値は10目というわけですね。
こういうのを学校とかで習わずとも自力で導き出すあたりに、棋士の地頭の良さがにじみ出ていると感じます。

関係ない話ですが、プロはメイエンさんみたいな碁を打つ人でも計算はきっちりできる人ばかりですね。
アマチュアだと、ああいう碁を打つ人は計算ができない人と相場は決まっているものですが…。

2011年
12月09日
09:18

絶対計算はプロの間では昔から常識みたいです。
(携帯から投稿)

棋譜作成
: