利根川の杭さんの日記

(Web全体に公開)

2011年
12月15日
19:10

プロ棋士棋力認定ダービー


本日、囲碁関西2012年1月号が届きました。
同誌の企画でプロ棋士棋力認定ダービーというのがあります。
毎号出題されている棋力認定問題を関西棋院所属のプロ棋士10名が解答して1年間の合計得点を競うものです。
1月号には11月号の解答とプロ棋士の成績が載っていました。それを見て感じたことがありますので記録しておきます。

布石の問題 黒番
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中盤の問題 黒番
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両問題のプロ棋士正解率は、布石の問題が50%、中盤の問題が80%。
布石の問題は第2期名人戦の秀行・坂田戦の局面図、中盤の問題は第8期本因坊戦の高川・木谷戦の局面図ですね。
両方とも結構有名な碁、特に後者はボウシの高川を語るとき必ず出てくる碁で古い囲碁ファンなら誰でも知っていると思います。
それでもプロ棋士の正解率が上記のとおりとはどうしたことでしょう?

布石の問題は実戦で打たれた手以外の手を正解としていましたが、中盤の問題は実戦の手を正解としています。
ダービーに参加しているプロ棋士は出題者の正解の解説を読んで納得しているのでしょうか?
それとも、「いや、この局面だったら俺はここに打つ。」と思っているのでしょうか?
ぃーね!

コメント

2011年
12月16日
01:04

実戦を知っていようといまいと、現代の、あるいは自分の眼で見て「ここに打つ」と着手を決めているのではないでしょうか。現に、実戦で打たれた手以外の手を正解としているのがこの企画が単なる記憶力クイズでない何よりの証拠です。

棋譜作成
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