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私は棋譜並べが好きだ。
囲碁の楽しみとして、対局と同じくらいかそれ以上に棋譜並べが好きだ。江戸のものであれば秀和や知得、近年であれば藤沢秀行や石田芳夫、大竹英雄や依田紀基の棋譜を並べるのが楽しい。
正直な話、手段や形を学ぶ勉強法としては相当高等な部類に入り、高段になるまでは学習効率が非常に悪いのではないかと感じる。なのであくまで「楽しいから並べている」というのがいつものスタンスなのだが。
そろそろ対局の課題として「30手、50手、100手あたりでの形勢判断」をできるだけ早く行う訓練に移る段階に差し掛かっていて、その肩慣らしとして棋譜並べはなかなか役に立っている。
30手、50手、100手で形勢判断、そして終局で目算してみるのがいい練習なのだ。特に最終的に微差で終わる碁を選んで、解説の「この時点で黒少し打ちやすいか」などというコメントに合わせて「黒はこことこことここで65~70、白はこことここで40でコミを入れても45~50ぐらい。『黒少し打ちやすい』ということはここの白の厚みが大体10~15目くらいと見ているのかな」などと考えながら並べていく。その後の展開でどうなっていったかもコミで追っていけるので、並べる楽しみ自体もより大きくなっている。
数をこなしていくにつれて少しずつそういう考えがしやすくなり、また大雑把ながらも数えるのがうまくなってきているのを感じる。終局後の目算も時間はかかるが正確に半目勝負の結果も出せるようになってきた。
対局中、そして30秒の時間制限の中でこれを行なっていくのはまだまだ難しいと思うが、近いうちに試していきたい。