タグ :
囲碁
前回、囲碁でのドリブル・パスって何だろう?という話をしました。
囲碁において「死活は基本です」とよく言いますが、入門者に「死活」と言っても、ピンと来ません。
9路盤多子局では、何を覚えていただいたらいいのでしょう?
囲碁は一人で相手と戦う物ですが、盤面では一人ではありません。
すでに打って有る石が、仲間としています。
置き碁の場合は、特において有る石が仲間としてすでにあります。
ドリブルやパスが下手でも、仲間が近くにたくさん居れば、仲間と力を併せて相手と戦えます。
囲碁の場合でも、仲間と一緒になれば、自分の石たちは強くなれるんです。
サッカーでも、接触戦の時に特に相手にボールを奪われやすくて、注意が必要です。
囲碁で最初に覚えるべき事は、仲間の石と自分のの石が一緒に成り、石の数が多くなればなるほど強くなると言うことです。
石の生き死にや効率よりも先に、仲間と一緒になる大事さを身につけていただきたいと、私は考えて居ます。
強い石、弱い石という判断は、最初は石の数でしていただき、自分の石が強い石になるように心がけることが、生き死にに優先すると思っています。
接触戦の時に斜めの状態だと、切られてしまい仲間と離ればなれになり易く、ばらばらになると弱くなってしまいます。
上手にやられるのは多子局の場合、味方の石と離ればなれにされて、個別撃破されて行くためのことが殆どです。
覚え立ての時は、ことわざも違った方が良いと思っています。
「ツケにはのびよ」
「切り違い、味方のいる方に伸びよ」
「生きるより、封鎖されないこと、つながることが大事」
など、仲間と切れにくい形を最初は覚えていただき、石が強いと負けないと言うことを通じて、勝つ体験を多子置き碁で積み重ねて欲しいと思います。
勝つ体験を通じて、弱い石から動くこと、どの程度自分の石が強ければ負けないか等、自分なりの工夫に頭が動くようになっていきます。
最初から石の生き死にや、効率に目を向けていますと、石がばらばらになり部分戦で負け続けます。
大人になってから碁を覚えた方の場合に、特に多く見られますが、負け続けるとパニックになり、考える余裕が無くなってしまうのです。
サッカーにおける、ドリブルやパスは、囲碁においては仲間と連絡すること、弱い石から動くことだと思います。
シュート練習が、死活練習や手筋の学習です。
強い玉を打てる練習をしなければ、シュートはなかなか入りません。
戦術学習が、布石や定石の学習です。
このように考えれば、何から学習していったらよいかが分かるようになると思いませんか?
続く
コメント
05月07日
13:09
1: -
非常に参考になりました!!ありがとうございます!!
05月07日
13:35
3: 松江大好き
焼き肉天国さん ばくさん コメントありがとうございます。
今後もいろいろ工夫してみますね^^
05月07日
19:24
4: -
こういう説明の仕方は、分っていても難しいです。書くだけでも大変ですね。でも参考になります。
05月07日
19:37
5: -
私が、碁を教えている方たちにいつも言うことは、次の自作格言です。
「勝率は交渉力」
やはり負けがこむと面白くない。
相手が言うとおりの石数では、たいてい勝てないものだからです。
05月07日
19:54
6: 松江大好き
あかさん
どのように指導したら、教わる人達の成長が早くなるかは常に気になることです。
今回は、指導する側の気持ちを主に考えて、書いてみています。
ソロモン王さん
「勝率は交渉力」ですか、面白い格言ですね。
05月10日
12:34
7: 天和
19路盤でも同じことが言えるでしょう^^
上達法としては有効ではないでしょうか。
切れてるのが分からないのが下手の悩みでもあるんですけどもね。
見えるようになるには訓練しかないでしょう。
中級を抜けて上級になるためには
「有効に使った石にはこだわらない」ことも必要になります。
どこまでいっても上手からは見えてないって言われますけど。
各人のレベルで、「考える」ことで楽しめる競技だと
思いますので、充分に楽しみたいものです^^
単なる囲い合いの「ゲーム」ではないと思いますから。