この名前に想いのある方は囲碁ファンでもかなりのマニアだと思います。
7月に古本で半田先生の『形勢判断と大局観』という本を買いましたが、今は時間の有る時にこの本の棋譜を並べるのがすごく楽しみなんです。
何故かというと、自戦解説の中に”その対局”あるいは”その一手”に対する心理描写が詳細に記述されているからです。
いうまでもなく碁はメンタルなゲームです。冷静な読みで知られる張羽さんでさえ『着手選択の要素のうち30%は”気合”だ』と言っています。
ただ解説譜に対局者の気持ちが書かれているものは今は殆どない。(王銘琬さんの著書くらいでしょうか) それがふんだんに出てくるのですから、これはたまりません^^。
『優勢を意識して石に”躍動”がない』といった記述には、何か『銀が泣いている』と語った阪田三吉に通じるものを感じます。
私は単なる技術論でなく、こういった心情を感じながら棋譜を並べるのが好きです。まあ至福の時とでもいうのでしょうか^^。
コメント
10月14日
17:53
1: ゆかりか
一手一手の意味が分かると、その一手に込められた心情も分かってくるんでしょうねぇ(*^_^*)
私も早く番号探しゲームからほんとの棋譜並べに変えたいのですが、なかなか基本ができません><
いつか自分なりにこの碁はこうなってこうなったんだ~って分かるようになりたい物です♪
10月14日
19:12
2: 利根川の杭
特異な哲学をもった先生ですね。半田道玄が生前書き留めたノートを元に「天地の理にかなう」という本が死後弟子によって編集されているようです。
「碁は、囲わず、守らず、攻めずを三法とする。」また、「平気で駄目を打つ」のだそうです。
10月14日
21:46
3: 鈴鹿本因坊
>ゆかさん
精魂傾けて打った碁には一石一石に”強い意思”が込められているんですね。ゆかさんもそれを感じ取れるようになりますよ。
>利根川の杭さん
ほんと”哲学”がありますね。石の心を大切にしている感じがします。
それと寄せが上手い。厚みを利したというのか。自然な流れで相手を抜き去っていく感じです。
興味が尽きません。
10月18日
23:07
4: 宗久
それはそそる内容ですね。
小林光一九段が「棋譜にはすべてが詰まっている」とおっしゃったそうですが、棋譜から息遣いが感じ取れるように死ぬまでになりたいものです。
10月19日
01:36
5: 鈴鹿本因坊
>宗久さん
アマの棋譜の方が意図がすぐバレテしまうことはありますね^^。
映画や文学の名作だと何度見ても見る度に違った発見がある。棋譜でも棋力が上がるたびに新たに『なるほど!』と感じ取れる。 それが嬉しいですね。