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　「ホテルローヤル」にあった文ですが、大変気に入りました。

　昨日発表された直木賞受賞作ですが、この小説は七つの短編からなっており、その最初である「シャッターチャンス」にこの文がありました。まだこれしか読んでいませんが、格調のある文章で、内容的にはむしろ芥川賞ではないかと思いました。

　まあ、大作家たちが選んだのだし、以前の作品が直木賞候補にもなっているので、やはり大衆文学のジャンルなんでしょうが、私は純文学の香りを感じたのです。

　ちなみに、私は芥川賞とか直木賞とかの作品をあまり読まない方です。賞を取ったからではなく、面白そうだから読もう、というタイプなので・・・。今回は、北海道（釧路）出身の女性で、中学生のときに「挽歌」（原田康子）を熱心に読んでいた、という当時の担任教師の言葉を聞いて、読んでみようという気になったのでした。そしたらこの文に遭遇したというわけです。

　今後も彼女の小説を読むかどうかは、全編を読了してからの話ですね。