鈴鹿本因坊さんの日記

(Web全体に公開)

2013年
11月24日
22:13

梶原理論


ある対局の終了時、級の方から『どうやって強くなりましたか?』と聞かれました。 対戦相手の若者が『韓国ドリルで強くなりました』と答えたので、私は『梶原ドリルで強くなりました』と答えたんですが、2人とも??でしたね。
50歳以上なら知らない人はいない梶原先生です。
ではその理論の基本を、
初手黒が右上星に打った場面です。
あらためて、何故黒は右上星に打ったのでしょう?
そんなこと解らなくても碁は打てるし勝つこともできますが、その理由を明快に答えてくれるのが梶原先生なんです。 
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『江戸時代には1で一路右の小目に打つのが最も妥当と考えられていた。 この小目は実利に主体を置く堅実な着点であり、大過なく打ち進めるならば優勢を維持出来るという事であろう。』
『現代の碁はコミという江戸時代になかったものが出現した。盤面で5目勝っても半目負けにされてしまうのだから一大事。堅実だ妥当だとばかり言っておれぬのが現実である。 黒1の星はそうした時代の趨勢もあって小目以上に流行している。』 
『この手は白から33に入られて実利を失う短所を含有しているから、堅実という点からみれば、実利主体の小目に及ばない。しかし星には右辺 上辺と自在に展開しても悪手になる事が少ないという長所がある』
『盤面で6目勝つために、勢力を重視し、スピードに重きを置き、馬力で白を圧倒しようといのが黒1の星である。』
※この時代のコミは5目半

初めは古来の小目の碁を学び、その後新布石の勢力とスピードも取り入れた。囲碁の歴史も感じさせる言葉ですね。
現代の碁はその星に”堅実さ”もプラスしようと、貪欲です。 梶原先生が観たらなんと言われるでしょうか。
ぃーね! (1) pin7xp 

コメント

2013年
11月24日
22:44

1: .

韓国ドリル今風ですね(笑)
韓国ドリルより、日本棋院の合格シリーズとかの文庫の方がいいと思いますけど(笑)

現代の布石感覚よりも
ちょっと前の布石感覚の方がシンプルでわかりやすいです。
小目のコゲイマジマリに割り打たないとか
星からのコゲイマジマリとか打つ気がしません(笑9

2013年
11月25日
06:34

2: pin7xp

わかりやすい説明ですね
納得です また梶原理論 聞かせてください
なにか おすすめの本ありますか?

2013年
11月27日
01:02

イルカさん、 現代の布石は分からないですね。 本当に進んでいるのか とも思います、

pin7xpさん、 ”石の方向”がやはり名著です。 あと今回の文は”梶原流序盤構想”から引用しました。これも名著と思います。

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