囲碁に慣れていない方は、コウでもないのに自分が続けて打てる前提としか思えない手を良く打たれます。
これも、碁は地を争うゲームであると教わるからだと思っています。
あなたはあなた、私は私で地を囲い合うことを考えますので、囲い有った結果としての地の大きさに目が行き勝ちで、石の価値の差に考えがいきにくくなります。
「碁は、手の価値の差を争うゲーム」
と言う考え方は、石を交互に打つ事を前提としているように感じます。
手の価値の差と考えれば、相手の着手にもっと注意を払うようになってくると思います。
そして、前の日記で述べた
「強い石の近くにある石は、価値が低くなる」
と言うことを考えると「捨て石」や「捌き」が理解しやすくなると思います。
捨て石は、相手の強い石の近くで行うテクニックです。
強い石の近くで、捨て石によってもう一つ強い石を作らせれば、強い石同士が近づくので、相手の石の価値を下げさせることになります。
捨て石に依って、相手の強い石の近くには相手の石が行き、相手の強い石から離れた側に、自分の石が行くことになります。
これは自分の石の方が、その部分戦闘で相手の石より効率が良い位置を占めることが出来たことを意味すると理解しやすくなります。
「捌き」も相手の強い石の近くで行われるので、相手の強い石から離れた方に自分の石を多く置くことが出来たら、捌きが成功しているのだと判断しやすくなります。
このように、「手の価値を争うゲーム」を習うのなら、大きい碁盤で打つ必然性は低くなってきます。
9路・13路と小さい碁盤を囲碁きっずで推奨するのは、こういう考え方が基本にあるのではないかと私は考えて居ます。