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大倉喜七郎賞受賞記念対局譜
第39回大倉喜七郎賞受賞記念対局
先 黒 6段 本田忠
白 7段 田浦直
1譜(1~18)
大倉喜七郎賞
本年2月、日本棋院から妙に改まった感じで筆者に一本の電話が入る。
「選考委員会の結果、NPO法人長崎こども囲碁普及会理事長の田浦直様が第39回大倉喜七郎賞の受賞者に内定しました」
「そうですか、本人と連絡を取ってみます」何も知らない私は軽く受け止める。「日本棋院から先生に大倉喜七郎賞とかいう賞を差し上げたいと連絡がありましたが」
「えっ、私に大倉喜七郎賞を。それはすごい賞だよ。九州でももらった人はほとんどいない」
田浦さんの驚きと興奮した声で、いかにすごい賞かすぐに分かった。
ネットで過去の受賞者を調べてみると、そうそうたる名前が目に入る。
プロ棋士では、呉清源、木谷實、橋本宇太郎、高川格、坂田栄男、藤沢秀行など、アマでは、安永一、菊池康郎、平田博則、原田実など、政財界では、松下幸之助、岸信介、福田赳夫、渡辺恒三、与謝野馨など。
この賞は、日本棋院生みの親といわれる故大倉喜七郎氏の遺徳を称えて昭和39年、日本棋院創立四〇周年を記念して創設された賞である。
プロ・アマ問わず囲碁普及に特に功労のあったものに贈られ、囲碁界においては秀哉賞と並んで最も重きをなす賞とされている。
名誉ある大倉喜七郎賞受賞という久々の明るいニュースに県内囲碁界は歓喜に沸いた。
5月29日、喜びを分かち合うべく囲碁愛好者約150人が、セントヒル長崎に相集い、盛大に祝賀会が開催された。
本局はその席上で打たれたものである。
対局相手はNPO法人「長崎こども囲碁普及会」の生みの親ともいえる本田忠さん、本欄初登場。
本田さんの定先。
左下隅の流行定石の後、白16・18は下辺の模様を重視した意欲的な打ち方。
(長崎美人)
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※ 本観戦記は昨年、長崎新聞に掲載されたものです.