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棋書、囲碁雑学
これまた、田村竜騎兵さん編の「碁きちにささげる本」から引用します。初版第一刷、17頁から。今回は「まった」の話です。
「日本棋院に、福田正義という古参棋士がいる。若いころ、前後10年にわたって欧米を巡遊し、碁の普及につくされた人だ。その福田さんから、こういう話を聞いた。
まだ外遊の初期に、ヨーロッパのある国で講習会を開き、講義の最後に対局中のエチケットに触れて、待ったはいけない、相手に失礼だし、上達の妨げになる、と強調した。
『そしたら聴衆がみんなポカンとして、不思議そうに私の顔を見てるんですね。これは私の認識不足で、待ったは日本人の専売特許、外国人にはないんです。あたり前のことを声高にいうとは、この日本人おかしいぞ、というわけ。あれには冷や汗をかかされました。』
話を聞いてさえ、身の縮む思いがする。大勢の外人に見つめられ、困惑した福田さんの顔が、目に浮かぶようである。」
ということで、これはなかなか恐ろしい話です。え、当たり前じゃん、と言われてしまえばたしかにあまりにも当たり前。ていうかそんなことする人いるんですか、くらい聞かれてしまったらもう恥ずかしくってどうすればいいのやら。
「まった」という言葉が普通に存在していること自体、おかしいといえばおかしいですね。
ところで上記はヨーロッパの話です。中国・韓国ではどうなのか、少しばかり気になります。
とりあえず、うっかり欧米で「まったは反則だよ」って言わないようにしましょう。知らなければ言っちゃうかもしれません。恐ろしい恐ろしい……
コメント
09月25日
23:20
1: ボーボ
へ~~、日本だけかもね~(^_^;)
09月26日
01:41
2: 春海
その本は知っていますが、読んでいません。やっぱり面白い話が載ってるんですね。
ヨーロッパにはチェスがありますが、チェスで待ったをする人はいないんですねぇ・・・「待った」は日本の文化?それともアジアの?やはり中韓が気になります。
09月26日
08:09
3: どくとる
ボーボさん
マナー以前に、ルールですからね。三振したからと言って打ち直しする野球選手は、確かにプロアマ問わず世界中どこを探してもいないでありましょう。
春海さん
そもそもどうして待ったという言葉が存在するのかが謎です。
麻雀にもいませんね、待ったする人。
09月26日
12:59
4: ネブラスカ
石、あるいは駒から指が離れたら手は変えてはいけないというのが世界の常識のようです。
アメリカ人とチェスをしたときや韓国人と将棋をしたときに聞きました。
09月26日
13:11
5: どくとる
ネブラスカさん
世界の常識ですか。まあ、そうですよね、当たり前ですもんね。