長崎美人さんの日記

(Web全体に公開)

2011年
10月21日
16:57

役に立たない死活講座(14) 隅の曲がり四目について

タグ : タタナイ講座
今回は隅の曲がり四目を説明します。
日本囲碁規約でルールとして、無条件死と決められています。

初段くらいの人でも正確に理解してない人が多いので、碁会所などで時々トラブルになることがあります。

また、隅の死活では、隅の曲がり四目がよく関係しますが、詰碁や死活の本では、隅の曲がり四目になって死という説明になります。

しかし、隅の曲がり四目を正確に理解してないと話になりません。
読者からも要望がありましたので、特別編として取り上げます。

実戦でできる隅の曲がり四目は下記の4型です。

白からはいつでもコウを仕掛けることができるが、黒からはそれを解消する手段がありません。白はまず黒からのコウダテを全てつぶした上でコウを仕掛ければ、黒を取ることができます。 このような理由で、ルールで無条件死と決められています。

コメント1は、白がコウを仕掛けた図です。
(無条件死なので、実際はコウは仕掛けません)

コメント2は、隅の曲がり四目と間違いやすい図です。 セキです。

(;GM[1]FF[1]SZ[13]NE[B]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[ad][aj][bb][bc][bd][bj][bk][bl][cb][cl][da][db][dl][dm][ia][ib][jb][jk][jl][jm][kb][kk][lb][lc][lk][ll][mc][mk]AW[ab][ae][ai][al][am][ba][be][bi][bm][cc][cd][ce][ci][cj][ck][dc][dk][ea][eb][ec][ek][el][em][ha][hb][hc][ic][ij][ik][il][im][jc][jj][ka][kc][kd][kj][km][la][ld][lj][lm][ma][md][mj][mm])
ぃーね! (4) ボーボ  tosi_nori  のの土  ブルースカイハル 

コメント

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2番~21番を表示

2011年
10月21日
17:02

間違いやすいが、この形は隅の曲がり四目ではない。


(;GM[1]FF[1]SZ[13]NE[B]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[ae][bb][bc][bd][be][cb][da][db][ia][ib][ic][jc][kb][kc][lb][mb]AW[ab][ac][af][ba][bf][cc][cd][ce][cf][dc][ea][eb][ec][ha][hb][hc][hd][id][ja][jd][ka][kd][la][lc][ld][mc])

2011年
10月21日
17:16

問題(白先黒死) 隅の曲がり四目を利用して殺してください。


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[B]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[eb][fb][gb][hc][ic]AW[cc][db][ec][fc][gc][ge][hd])

2011年
10月21日
17:18

解答図


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[W]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[eb][fb][gb][hc][ic]AW[cc][db][ec][fc][gc][ge][hd];W[ha];B[hb];W[ia];B[ea];W[ga]ID[1])

2011年
10月21日
17:24

問題(白先黒死) 隅の曲がり四目を利用して殺してください。


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[B]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[fa][fb][gb][hb][hc][hd]AW[eb][ec][fc][gc][gd][ge][he])

2011年
10月21日
17:25

解答図


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[W]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[fa][fb][gb][hb][hc][hd]AW[eb][ec][fc][gc][gd][ge][he];W[ha];B[id];W[ib]ID[1])

2011年
10月21日
17:29

問題(白先黒死) 隅の曲がり四目を利用して殺してください。


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[B]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[fa][fb][gb][gc][hc][hd][id]AW[eb][ec][fc][fd][gd][ge][he][ib])

2011年
10月21日
17:30

解答図


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[W]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[fa][fb][gb][gc][hc][hd][id]AW[eb][ec][fc][fd][gd][ge][he][ib];W[ha]ID[1])

2011年
10月21日
17:40

問題(白先黒死) 隅の曲がり四目を利用して殺してください。高段者向


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[B]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[fb][gb][hc][hd]AW[dd][eb][ec][gc][gd][ge][gg])

2011年
10月21日
17:41

解答図


(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[W]SS[@@]AP[StoneLeaf2]AB[fb][gb][hc][hd]AW[dd][eb][ec][gc][gd][ge][gg];W[ib];B[hb];W[fa];B[ga];W[ia];B[he];W[hf];B[ie];W[ic]ID[1])

2011年
10月21日
17:47

11: mikoinrp

隅の曲がり四目が無条件死というのは、周りを取り囲んでいる相手の石が生きていることを条件とするのだろうと思います。
実戦で隅の曲がり四目が出来るときはだいたい相手の石にも傷がある場合が多く、そこを衝いて行くと「その石はそのままで死んでいるんだよ。何やってるんだよ」「いや、取られるまではコウだよ」と逆の意味のトラブルになりそうです。

中国ルールでは自分の地中に手を入れても損にならないので隅の曲がり四目は最後には打ち上げるそうですが、日本ではルールによって無条件でそのまま死ということになっています。

それはルールだからどのようにでも規定できることは確かです。お示しの4型はいずれも黒からは手が出せないことは確かなのですが、そのままであればセキのような状態です。

白からはコウ立てを全部つぶしてからコウに持ち込んで取ることができるのは確かですが、実際にそれをやろうとすると、自分の地中に入れなくても良い手を入れないといけない訳です。

ですから、日本棋院のルールに異を唱えても意味がないのですが、「終局の合意ができた時点で白は2手かけて黒石を取り上げるか、そのままでセキとするかを選択しなければならない」と規定することもあり得たのではないだろうかと愚考しています。(もちろん2手かけて取り上げるほうがずっと有利ですから、セキにする人はいないでしょうが)

つまり異論の余地のない殺し方と違って、隅の曲がり四目は説明付きでないと「なぜそれが死なのかを納得させることができない殺し方」でしかないという意味で、普通の殺し方と比べてマイナス2目の価値しかないと考えることも合理性があるのではないかと、私は思うのです。

ま、今更隅の曲がり四目についてのルールを変更しようという動きが出てくる可能性はないでしょうが。

2011年
10月21日
17:52

詳しい経緯は良く知りませんが、初級者がルールとして理解するのは無理でしょうね。必要悪のルールともいうべきでしょうか。

2011年
10月21日
18:10

隅の曲がり四目、難しいですね。自分が黒のコウダテを全部つぶしてコウを仕掛けられるかと言われれば??ってかんじです。
強い人なら必ず殺せるということでしょうか?

2011年
10月21日
18:30

無条件死をルール化するための根拠として、白の優位性を述べたものと思いますが、現在はこのような説明はないのかも知れません。ルール上、無条件死ということは間違いありませんが、ほかのことについては、私は正直よくわかりませんね。

2011年
10月21日
20:05

15: ボーボ

勉強になります<(_ _)>

φ(..)メモメモ

2011年
10月22日
00:19

16: のの土

ムムムム・・・
難しいのですね(-_-;)
国によっても少しちがうのですか・・・

中国の方と対局するときは、どうなってるんだろ・・・?

2011年
10月22日
09:36

 更にややこしいのは、今の日本囲碁規約には、「隅の曲がり四目は死」とは書いてありません。終局後の石の死活判定に関する条文を適用すると「死」となるのです。

http://www.nihonkiin.or.jp/joho/kiyaku/kiyaku.htm
http://park6.wakwak.com/~igo/igorule/index.html

(日本囲碁規約)
第七条-2 第九条の「対局の停止」後での、死活確認の際における同一の劫での取り返しは、行うことができない。ただし劫を取られた方が取り返す劫のそれぞれにつき着手放棄を行った後は、新たにその劫を取ることができる。
(日本囲碁規約逐条解説、死活例)
4)隅の曲り四目(根拠の理論化)
 1図は第七条第2項により白は「死に石」。
 ・現規約では判例(1)で他の部分に関係せず死としているが、他に「両劫ゼキ」などがある場合理論的な説明困難。
 ・新規約では次の通り理論化された。

1図
●●●┬○●┬┬
├○○○○●┼┼
○○●●●●┼┼
●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼

2図
●●●②○●┬┬ 黒1と打ち白②と四子取る。
1○○○○●┼┼
○○●●●●┼┼
●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼

3図
④37○○●┬┬ 白6パス(すぐに取り返せない)。
5○○○○●┼┼ 黒7と白八子を取り上げる。
○○●●●●┼┼
●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼

2011年
10月23日
01:56

隅の曲がり四目だけで、1冊の本になりそうですね。

2011年
11月03日
21:49

19: 恩里

曲がり四目講座有難うございました。

話が高度で口をはさめませんでした。
調べてみると平成元年にルール改正?があって、無条件死ではなくなったと解釈するようですね(単に否定意見が無いだけですが)。

改正後のルールが17で言っている日本囲碁規約第7条-2らしいんですが、5回読んでも理解できませんた。

ちなみに2003年発行の「ひと目の詰碁」には無条件死と書いてありましたので、もうルールを作った人に聞くしかないかと思う今日この頃です。

2011年
11月03日
22:22

表現は違っても、無条件死であることは全く変更ありません。

2011年
11月04日
10:31

 規約第7条‐2がわかりにくいのは、「対局の停止」の後の「死活の確認」というステージが、普段はあまり意識されていないからかなと思います。
 死活の確認、は、石が生きてるかどうかを確認するために、石を置いてみている、というようなことなので、実際の対局の着手とは違うのです。あああ、書けば書くほど、わけがわからないなあ・・・。

 僕は、「実戦解決」を避ける、というポリシーの従った規約としては、それなりに頑張ってるなあ、と、新しい規約(といっても、平成元年ですがZ)のことを思っています。
 「実戦解決がいいじゃないか」という見方は、それはそれでわかるけれど・・・。

棋譜作成
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