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応用死活
世にも悲惨な囲碁物語がある。
私は学生時代、ハメ手や難解定石で序盤で相手を潰すのを得意戦法にしていた。しかし、本に書かれているものは誰でも研究している。そこで自分独自の秘密兵器をいくつか開発していた。
まあ、インチキ戦法で強い人には通用しないし、品格を疑われるのでお勧めはしない。しかし、死活の理解を深めるには有効か。
昔、これで随分みんなを騙したが、すっかり忘れていた。
少し品格が良くなったからと思ったが(元々私の碁に品格などあろうはずもないが)どうも違うようだ。
昔は一間受けが主流だったが、最近はコゲイマ受け。だからこの死活はあまり出てこなくなったのが理由のようである。
使用上の注意がある。このインチキ戦法は、相手がそこそこ強く、勉強家でないと通用しない。相手の心理を微妙に利用する。
黒はどこが悪かったのか考えてほしい。
正確にわかる人はかなり強い。
(;GM[1]FF[1]SZ[9]NE[B]SS[@13]AP[StoneLeaf2]GC[黒先コウ]AB[dd][eb][ec][fc][fd][ff][gf][hf]AW[dc][fb][gb][gc][ge][he];B[ie]C[手抜くとは基本死活も知らない大胆不敵な奴だ。はねればコウだ。];W[id]C[平然と押さえる。];B[ib]C[これでコウ。死活の勉強をしていてよかった。];W[gd]C[小考して4];B[if]C[小考するとは、よく分かってないようだ。5とつぐのが正解だったな。];W[tt]C[困った顔をして他に打つ。];B[hd]C[コウになるところをまた手抜かれたか。それじゃきちんと殺しておこう。あれっ、無条件で殺す手があるはずだがよく分からん。しかたない。コウにしよう。];W[hc]C[平然と抜いて];B[ic]C[これでコウだ。];W[tt]C[また平然と手抜く。えっまた手抜かれたか。もう3手も手抜かれている。アセアセ。隅だけでも取らないとアセアセ。];B[hd]C[取ってもコウ残りだけどしかたがないや。];W[tt]C[平然と手抜く。えっまた手抜き??腹立つなぁ。しかたない。ついで隅だけでも殺さないと今まで何を打ったのかわからない。];B[id]C[隅は取られたが、最初の手抜きと6,10,12、14と5手も打ちこすことができた。この時点で碁は終わっている。ああ、頑張ったのに私の人生は何だったのか?])
コメント
07月01日
18:47
1: 盤上の詐欺師
なるほど手を抜いても黒有利の1手ヨセコウに
なるだけということですか
実戦でやられたら騙されるかもしれません…
07月01日
22:25
2: 長崎美人
ふむふむ。詐欺師君を騙せるなら使えそうだ。
「なるだけ」ではない。もっと黒は騙されている。
07月02日
00:43
3: 盤上の詐欺師
放り込みを打たなければ
黒有利の一手ヨセコウになるというとでは?
放り込みを打つと限りなく本コウに近い白有利の一手ヨセコウになっちゃいますけど…
(一手手を抜く余裕はあるけど手を抜くと自分が不利な一手ヨセコウになるコウってなんて表現すればいいんでしょう)
07月02日
09:16
4: 風鈴(永眠)
手抜きが正解www
07月02日
16:05
5: 鉄拐
黒7の手で9に打っておけば良いように思えますが、どうなんでしょうか、難しいです。
07月04日
12:13
6: 長崎美人
みなさんの回答を合わせれば、満点の回答です。
全局的には風鈴君、部分的には鉄拐さん。
07月04日
19:53
7: 鉄拐
まぁしかし、この死活のキモは小考にあるような気もします。
その昔、宇宙棋院と日本棋院との名人対談を思い出しました。
遠藤名人「打たれていけない手があるときは別の箇所をじっと睨みます。」、趙名人「我々はそんなバカバカしいことしません。」
07月04日
20:02
8: 長崎美人
長崎では、手がなくても
「じっと見つめて手入れさせよ」という格言があります。