人間は何かを意識すると、それに向かって自然に体が動くらしい。 例えば「明日大事な何かがある」と意識すると目覚しをセットしなくても早く起きたりする。 とこれは精神科医の梅原純子さんが言ってました。
やはり’だらりと’生きていてはいけないようです。 今回は日本将棋連盟会長の米長さんの少年時代のお話です。
(米長)ある夏祭りの夜だった。 町の将棋道場の前に人だかりがしていて、観ると縁台に懸賞付きの”詰め将棋”が出されていた。 私と兄もそれに挑戦してみることにした。
確か九手詰めでアマチュアにはかなり難しい。 周りの腕自慢達もなかなか出来ず、みな諦め気味だった。 私にはある筋が浮かび、そして手を挙げた。
『坊や、分かったのかい? 言ってみな』 席亭に声をかけられた。 私が初手を言うと、『おおっ!』というどよめきが起こった。 攻め側の主力である飛車をいきなり切ってしまう。それが初手だった。そして九手まで玉の逃げ場が無くなった。
『天才だ!』 と席亭が言った。
この席亭は昔県の代表になったこともあるアマの強豪だった。 私の体に何か電気が走った。
『ウソだ! 邦雄はみんなが出来ないので、ありそうも無い手から考えたんだ』 と兄が言った。 兄は弟に先を越され悔しかったのだろう。そしてまた兄の言う通りだったかもしれない。
でもそんな事はどうでもいいのだ。 『天才だ!』。 あの一言で私は棋士になることをおぼろげに意識した。そしてそれが始りだったのだから。
全く違う話ですが、今学習塾でアルバイトしています。 「天才だ」という瞬間は無いですが、出来るだけ子供を褒め夢を持たせるようにと考えています。
コメント
09月04日
23:07
1: どくとる
自分は天才だ!
とか思う瞬間に、人生で一度くらい巡り合ってみたいです ^^;
09月05日
08:38
2: -
人がトライしてその失敗を見た後ですからね・・・
お兄さんと同じことを思ってしまいました^^;
09月05日
09:33
3: ゆかりか
うんうん。
人がきらめきを見せる瞬間があって、それを一言押してあげると、まっすぐその道を進めるってあると思う^^
いっぱい褒めてあげたいね~♪
09月05日
09:47
4: mikoinrp
人を褒めるというのはとても大事なことだと思います。
人を褒めることが出来ない人に、付き合いたいと思えるほどの人はいません。
09月15日
23:16
5: 鈴鹿本因坊
>>どくとるさん
言ってもらってないだけで、きっとあると思いますよ。お世辞でなく。 私なんか小学校の時、ウルトラマンと闘った怪獣の名を全て言って、『天才だ』と言われましたから^^。
>>みさきさん
お兄さんは東大を出てエリートコースへ。 米長さんいわく『あいつは馬鹿だから大学へ、自分は天才だから棋士になった』
>>ゆかさん
こないだザキヤマが『私は褒められて伸びるタイプなんです』と言っていた。 みんなそうなんですね^^。
>>mikoさん
褒める余裕を持ちたいですね。特に負けた時なんか^^。