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タグ : 自戦記
今年最後のメジャー棋戦、地元新聞社主催の県最高位戦があった。
３大棋戦、祐徳本因坊、ＮＢＣ大会の優勝者と地区予選代表の計３２名で、文字どおり最高位を争う。

一番優勝したい大会だが、この棋戦には不思議に縁がない。
去年も招待選手ながら１回戦敗退、今年はできれば優勝して囲碁人生に一区切りつけたいと思っていたが、願いは叶わなかった。
気持ちは引退モードでモチベーションも上がらなかったが、碁盤に向かえばスイッチが入る。くじ運も良く、調子も悪くなかった。
３回戦でＭ君に勝てば決勝までは進めそうだ。
Ｍ君には大会で負けたことがないが、Ｍ君は先日の世界アマ全国大会で並のアマさんを破り、かずも君にも勝ち碁だったらしい。

今回はチャレンジャー精神で向かった。やはりＭ君は強くなっていた。
序盤から優勢を築き、負けようのない碁と思っていたが、一手のミスを突かれ
カウンターを浴びることになった。黒７５が発狂の一手。白７６をうっかりした。
中央の５子を取り込まれ、形勢逆転。
７５では２路右のケイマなら負けようのない碁と思う。

白１４２の時点で形勢は白が良さそうだが、残り時間は私が２０分、Ｍ君はわずか３分。時間で追われて必ずミスが出ると思っていたが、この後、ほとんどノータイム、ノーミスには驚いた。逆に私がミスを重ね、最後は私も時間切れ寸前で時計のたたき合いになり、差が開いた。毎日、一手１０秒のネット碁を打っているので、このような離れ技ができるのだろう。

いつかこんな日が来ると思っていたが、正直思ったより早かった。
少し悔しい気持ちもあるが、私の囲碁人生最良の日と言えるかもしれない。
Ｍ君は昨年に続き優勝、連覇を果たした。
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/mizusora/2011/10/070906...
まだ碁に暗いところがあるが、中盤の急所どころの強さはずば抜けている。
Ｍ君は全国大会に向けて猛勉強したらしい。引率のお父さんから「長崎美人さんのおかげで強くなれました。ありがとうございました。」と言われ、お世辞でも嬉しかった。嫌われ者の私だが、中には感謝してくれる人もいるらしい。

中学生ライバルＩ君も、招待選手Ｈ堀先生を破りベスト８まで進んだ。決勝戦はＭ君と招待選手Ｙ村さんを降したＯ崎君の若手同士のフレッシュな対決。やはり、若手が頑張れば県碁界も盛り上がる。その意味で今回は非常に有意義な大会であった。




棋譜は原則公開しないことにしたが、この碁は私にとって負けても嬉しい記念譜なので、日記にとどめておきたい。