鈴鹿本因坊

<< 2014年3月 >>

1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031

鈴鹿本因坊さんの日記

(Web全体に公開)

2014年
03月25日
22:31

”消化試合”こそ全力で戦え!


”消化試合” 嫌な言葉です。 自分にとってどうでもいい試合 あるいはイベント。 これをどう処すか。 例えば好きな女の子が居てその子目当てで 飲み会に参加したとします。 ただその娘が先に帰ってしまった後は、、^^。

ちょっと例えが違うかもしれません。 
タイトルの言葉は故米長邦雄 将棋連盟会長が常々口にしていて、今でも将棋界に遺訓として伝わっているものす。 こういうケースです。自分が1勝7敗でリーグ陥落決定 ただ相手にとっては6勝2敗でこの勝負に名人挑戦権を懸けている最重要対局。 自分は今更ここで1つ勝っても陥落という結果は同じです。 ただこういう時こそ全身全霊で望め!というのです。 みなさんは、どう思われるでしょうか。

私にはこの事に関して思い出があります。 子供の頃出た町内の囲碁大会。 4つのリーグに分かれ、各4局打ってそれそれの優勝者が決勝トーナメントへ進む方式でした。 私はいきなり3連勝 リーグ突破です。 
ただもう1試合 ”消化試合”が残っています。 相手はそれまで3連敗のお爺ちゃん。 正直まったく気合いが入りませんでした。 それでも相手が弱くこちらが優勢に。 それが終盤 『あっ!』というポカが出て私の大石が死に逆転負け。『嫌な負け方だな』と思ったものです。

そして決勝トーナメント。
ところが さっきの嫌な負けをひきすっています。無理意味にやって負け。その後の3位決定戦も負け。 なんの事はない3連勝のあと3連敗です。
実力が無かったのかもしれません。ただなんといってもあのお爺ちゃんとの1局 一生懸命打てばよかった。。。 
50年近く経っても今だに忘れない後悔です。 『あの時一生懸命やればよかった』 と。
ぃーね! (8) くに丸  びーさん  べあ~  並のアマ  ゆかりか 

コメント

2014年
03月26日
05:36

1: -

消化試合ではないけど先日日記に書いた大優勢の碁を ここさえうまくいけばと 受け身の気持ちになって 大逆転されて その碁が忘れられなくて、昨日まで 引きずっていました。

求ちゃん先生の指導碁は始まる前はいつも<いい碁を打ちましょうね> でした。です。

2014年
03月26日
07:08

2: 冷歌

素晴らしい言葉ですよね
棋士としての誇りの一端を示す至言だと思っています

2014年
03月26日
20:12

すすめさん 求ちゃん厳しいですからね。ただあれ以上の厳しさはないと思って頑張ってうださい。

冷歌さん  一流プロは指導碁もしっかり打つ という姿をよくみかけます。 本当は消化試合などというものは、ないのかもしれません。

2014年
03月31日
08:49

4: -

昨夜はありがとうございました。
大変勉強になりました。

私の愛してやまぬシンちゃんは、タイトル挑戦者になれないと決まった後の対局にも、「精一杯、頑張ります!!」といつも仰っています。
他のプロもそうだと思いますが、一局一局にすべてを注いでいるという感じがして、とても好きです(^-^)

2014年
04月01日
23:07

シンちゃんは立派ですんえ。
そういう誠実さが魅力ですね。 あやかりたいなあ^^。

2014年
06月12日
13:22

6: 春海

 僕もその言葉、著書で知りました。そこで挙げられていた例は、自分は残留が決まっていて相手は負ければ陥落、というものので、心情的には負けてやりたくなります。

 僕には経験がありませんが、もしそういう場面を迎えたら、この言葉に従おうと思っています。

棋譜作成
: