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タグ : AI,AIが変えた常識,星の一間バサミ周辺
LeelaZeroやKataGoが示す従来の定石へのマイナス評価はどれほどのものかKataGoの目数表示をもとに検証してみたいと思います。

囲碁ソフト（いわゆる囲碁AI）を信頼した上での話が前提となります。
信じる信じないは人それぞれでUFOを信じるかどうかと変わらないのですが、世の流れは囲碁ＡＩ信者が大勢を占めているのは大部分のプロの棋譜を見ても明らかです。
ＡＩの示した手法を手本にしていますからね。

左下白が一間にはさんだ局面を題材にしました。
左上掛かりっぱなし一本というのも最近の流行ですね。ＡＩの影響が色濃くでています。

黒は三々に入るのが一番自然な手です。
白4のノビのとき、ハネツギを決めるのが従来の常識ですが、KataGo、LeelaZeroは黒5とケイマを推奨します。
囲碁AIは白番有利と認識しているので黒5時点で白勝率56%くらいです。まず互角の形勢です。
KataGoは目数でどちらが何目勝っているというのを表示できますので見てみると白2目ほど勝っているということです。
なんで2目勝っているとわかるのか非常に眉唾ですが、そういう評価ということです。

比較のために従来のハネツギだとどうなのかＡＩに評価させると白F-2と這う最近おなじみの定石に従うと、白勝率が59%弱まであがります。KataGoのなんちゃって目数表示では3目白が有利とのことです。

黒からのハネツギに対しハイではなく白E-3に継ぐ旧定石の場合は白勝率54.5に下がります。KataGoの目数表示では白のリードは1目半に縮まります。

アマチュアの1,2目の違いはないに等しいですが、棋士からしたら天地がひっくり返るほどの違いなので一斉にＡＩ信者になってしまうのもわからないではないです。

冒頭にあげた黒5のケイマですが、部分だけ真似しても良い事はありません。この手の意味を理解しないと形勢悪くなりかねません。
黒がハネ継がなかったのはF-3の石の動き出しを残したということです。

白6と右下に掛かられたときに黒の意識が問われます。意識高い系は黒7とF-3の石と呼応して戦いますが、戦わずケイマに受けたりするとF-3が自然に動きにくくなり、チコちゃんに「ぼーっと打ってんじゃねーよ！」と怒られることになります。