STONECOLDさんの日記

(Web全体に公開)

2012年
01月30日
23:09

万波奈穂二段との指導碁


「第60回本因坊秀策囲碁まつり」の抽選指導碁で
万波奈穂二段にあたり七子で打っていただきました。

この日のために研究をかさねた、「勝本哲州」流。
①小ゲイマうけ
②隅のシマリ
③辺の鉄柱
いよいよ、これを試すときがきました。

黒20までは、お手本どおり。
黒22と24は、自分なりの趣向。

白83を利かず、Q-11に打ち抜くべきでした。
結局、黒86を効いてもらえず、白87と打ち抜かれ、
挙句、後手をひいて左辺をへこまされ、下辺の借金も
督促され、ずいぶんとヒドイ目にあいました。

白101と打たれたときは、「もはや、これまでか」と
観念しました。 しかし、ここは手にしたいわけでは
なかったようです。

白149と三子を抜かれたとき、「あと、5分です」の声。
棋譜とりの手を止めて、数十手打ちすすめたところで、
無情にも終了のゴング。

プロ棋士指導碁「20連敗」を覚悟した瞬間、
「黒が少し、残りましたね」と、
奈穂二段の天使のような声が聞こえました。

やっぱり、因島には、「佐為がいた」のですね~。


「バスの時間です!」のスタッフの声をよそに、
「隅のシマリは、いい手でした」
「黒28は、地に走りすぎましたね」
「ここでは、天元の石を逃げるのが、大きな手になります」
「これを丸呑みされるのは、いかにももったいない」
と、感想戦をしていただきました。

なんとファン想いの、こころ優しい先生なんでしょう。
うれしくなりました。

さて、指導碁が終わり、ふとまわりを見ると先生方と
わたし以外、だれもいません。
どうやら、わたしの感想戦をしている間に、みなさん
先にバス乗り場に行ってしまったようです。

あわてて後を追いましたが、既に出てしまったのか
バスが見当たりません。
(わたしはともかく、先生方を置いて出て行くか)

仕方なく、(しかし幸運にも)、佃亜紀子先生と
奈穂先生とわたしの三人は同じタクシーに乗って
ホテルに向かったのでした。

車中で、「実は、午前中に因島に行きまして」と
秀策トークに花が咲きました。 (ラッキー!)

ホテルに着いて、一緒にチェックイン。
同じエレベーターに乗って部屋に向かいました。
佃先生は5階で降り、エレベーターには奈穂先生とふたり。

わたしは、今だかつて、このときほど緊張したことはありません。
完全に、フリーズしました。

8階で奈穂先生が降りしなに、「お疲れさまでした」と優しく声を
かけてくださいました。

世の中に、こんな幸運があるでしょうか?

因島には、まちがいなく、「佐為がいた」
としか、わたしには思えないのです。

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ぃーね! (4) ひからず晴れ横浜  battery  ばんびまん  べあ~ 

コメント

2012年
01月30日
23:17

天使です。

2012年
01月30日
23:47

2: docMM

一生の運を使い尽くしたんじゃ ^^

2012年
01月30日
23:52

3: 春海

素晴らしい経験をされましたね。

 28はさておき、30ではやっぱり天元の石を動きたい、と僕は思います。でも、勝本哲州さんも天元を捨てているので、STONEさんも、初めから捨てるつもりだったと推測します。奈穂さんの見立てのように、それで勝ちならいいんでしょうね。

2012年
01月31日
01:08

4: 鉄拐

この世から置碁をなくそう、は復刻版がでているのですね。
徹底していてわかりやすい戦略で、守りの技術は身につくと思います。
興味深く拝見させて頂きました。

2012年
01月31日
12:48

5: 氷室

なんという幸運。ウラヤマシス。

天元から軽く打ってた方が、簡明に勝てましたね。でも、本譜も面白いです。

2012年
01月31日
20:38

>ひからずさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

はい、天使ですね、まさしく。

時間が押しているなか、イヤな顔ひとつせず、
色紙にサインをしてくださいました。

「ただかわいいだけ」の先生ではないことを、
身をもって知りました。

2012年
01月31日
20:44

>docMMさん
こんばんは。
コメントありがとうございます。

そうですね。
きっと死ぬまで、宝くじには当たらないでしょうね。

今でも、まだ信じられません。
奈穂先生とエレベーターでふたりきりですからね。

ぜったい、ぜったい、あり得ない。

2012年
01月31日
20:52

>春海さん
こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。

ご推察通り、天元の石は、最初から動かないつもりでした。

先生も「これでは、六子局と変らない」と言われてました。
一子をタダでプレゼントしたようなもんですね。

次回、先生と対局する機会があれば、黒28では、
「正々堂々と」 天元の石を逃げ出したいと思います。

2012年
01月31日
21:00

>鉄拐さん
こんばんは。 はじめまして。
コメントありがとうございます。

はい、復刻版の「この世から置碁をなくそう」を買いました。
鉄拐さんが言われる通り、勝本哲州流は、徹底的に
「勝ち」にいく作戦ですね。

本局では、「なんだ、ダメじゃん」と思った瞬間がなんどか
ありましたが、結果はお手本通りになりました。

少しでも参考になれば幸いです。

2012年
01月31日
21:07

10: STONECOLD

>氷室さん
こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。

でしょう?
ところがですね、
まだもうひとつ、幸運があったのです。
エヘヘヘ。

天元の石、なにがなんでも動かないといけませんよね。

奈穂先生はやさしい方なので口にはされませんでしたが、
「なぜ男らしく、戦いを挑んでこないのだ」と思われていた
かも知れません。

ああ、はずかしい。

2016年
03月06日
23:28

11: pin7xp

私も「この世から置碁をなくそう」のファンです
STONECOLDさんもプロの指導碁でも発揮されていますね

うれしくなってしまいました

2016年
03月08日
22:23

12: STONECOLD

pin7xp さん

棋書は数あれど、こんなにユニークな本も珍しいですよね。

棋譜作成
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