今日、近所の駅ホーム待合室で息子と電車を待っている時のこと。同じ待合室のベンチに、父子連れがもう一組いた。子どもはウチと同じくらいかな、と思ったが特に気にも留めず息子と話していた。
しかし、私が息子へ発したある一言に、このお父さんが鋭く反応した。
「このあと囲碁の本買いに行こうか」
このとき私は正面を向いて息子と話しており、そのお父さんは私の真左、視界ぎりぎりのところに座っていた。だが、そんな悪条件にもかかわらず、ピクッ!と明らかに反応した気配が感じ取れたのだった。次の瞬間、私は反射的に左を向いた。
S君だった。私と同い年のインストラクターだ。高校時代、全国大会の準決勝で副将戦を打ったあのS君。囲碁フェスで会って以来だから2年ぶりか。近所に住んでいるのは知っていたが、こんなところでバッタリ会うとは思わなかった。
それにしても、ほぼ隣に座っていてもお互い気付かないのに、囲碁というキーワードで超反応を見せるとは感心せざるを得ない。S君、職業とは言え筋金入りである。