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「かどっちは碁をうっている。」
誰かがいった。相手をしているときさんか。
うん、
「かどっちは碁をうっている。」
猫さん？

自分も、
「かどっちは碁をうっている。」

また、トキと猫が呼応。
「かどっちは碁をうっている。」

かどっちは「えー、」といいながら、盤面を見渡して只打っているばかり。

中国流を開発したともいわれる、安永先生による碁の上達法は（　
http://www.oct.zaq.ne.jp/afalv507/yasuron1.htm 　）

「囲暮の上達にとって、最も恵まれた条件は相手が多いということであり、そして打つ機会があるということです。」

かどっちは、そんな条件に恵まれている。

いつのまにときさんが居られる？
そうか、
「11時すぎてもやってたら来るといってます。」とかどっちがいってたから、11時頃来られたにちがいない。

僕が一晩の宴に来たのは7時頃で、
「かどっちさんの予約ですが」とおとないを告げて個室に案内されると、すでにじゃすみんさんと猫さんが終盤の局面を随分楽しそうに打っている。このお二人はアルコールが無くても出来上がれるらしい。キャベツとか砂肝とかがいかにも残り物という風情で卓上に。5時前には来て、打っているそうだ。

「じゃすみんさんの去年のベストドレッサー賞は、振袖と留袖のどっちでしたか。」

ネコさんから馬鹿な質問をしてと、叱られた。

棋士谷さんのあと、かどっちがやってきて、

「今日おそくなるならやめようかと思ってたんですよー。」

などと。ええっ？云いだっしっぺはかどっちじゃなかったっけ。しかも予約は入れてなかったんだと。ジャスミンさんかネコさんが予約なしで来て、かどっちの予約にしてくれたわけだ。まあいいか、剣呑なことはやめておこう。この店、入れなかったことないしね。

昨晩のことは実はあんまり覚えていないうえに、かどっちは予測不能。
「ししゃも食べていいですかー。」
しばらくしてふと見ると秋刀魚の塩焼きを一人でおいしそうに召し上がっているではないか。碁で言う三味線の一種だったのか。